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最後の写真

チロがいなくなって、ちょうど一ヶ月が経ちました。
「えっ、まだ一ヶ月?!」というのが正直なところです。
妙に長い一ヶ月でした。
ちゃんと仕事もしているし、食べているし、寝ているのですが、
何かが決定的に欠けている感じが拭えません。

DSCN1575.jpg

↑鏡が白く汚れているのがおわかり頂けるでしょうか。
これ、チロの鼻水の跡なのです。
もうあまり目が見えていなかったので、
しょっちゅうここにぶつかって、その度に鼻水が…。
さっさときれいにすればいいのですが、どうしても拭く気になりません。
まだしばらくはチロの痕跡を消したくないのです。

IMGP1261.jpg

これは6月25日に撮ったものです。
ぐるぐるウロウロし続けたあげく、
床で行き倒れて眠ってしまった時の写真。
なんの変哲もない一枚ですが、
これが生きているチロの最後の写真になりました。

すみません、どうしても湿っぽい雰囲気になってしまいますが、
家の中は笑顔のチロの写真でいっぱいです。

DSCN1614.jpg
チロのテリトリーと言ってもいい台所にも、こうしてちゃんと居ます

写真の中で笑っているチロの顔を見ながら、日々を過ごしています。
ひとつ問題なのは、散歩がなくなって運動不足なこと。
チロはもう足腰ヨロヨロでしたから歩く速度も遅く、
たいして私の運動にはなっていないと思っていたのですが、
先日久々に少し長い距離を歩いたら、脚が筋肉痛になってしまいました。とほほ…。


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待っててね、チロ

7月5日。
チロのお骨を返してもらいに霊園へ行きました。
ロビーで受け取りをしていた時、
前日にチロの葬儀を行なった小部屋から、
小さな棺と中年男性がふたり、年配の女性がひとり、出てこられました。
ワンコさんのご出棺でした。
男性ふたりも泣いていましたが、
女性はもう号泣していて今にも泣き崩れそうでした。
それまでは冷静だった私も、その光景を見てスイッチが入ってしまい、
またボロボロ涙がこぼれてきました。
きっとすごく大事に可愛がられていたんだなあ、と思うと、
飼い主さん達の悲しみに胸が痛むと同時に、
そのワンコさんがおそらく幸せな一生を送れたであろうことに嬉しさも感じました。
すべてのワンコがそんなふうになれたらいいのに。

_IGP1411.jpg
チロはうちに帰ってきました

_IGP1449.jpg
たくさんの方がチロのためにお花を送って下さいました。
本当にありがとうございます

_IGP1448.jpg

_IGP1522.jpg

チロが帰ってきた日の夜遅く、
お骨が入っている箱がカタカタと小さく鳴りました。
驚いて夫にそう告げたら、
「もう寝ようよって言ってるんじゃない?」
時計を見ると、確かにいつもチロを寝かせに二階へ抱いていく時刻でした。
チロはいつも自分が眠くなると、一階のドアの前に行って私のほうを振り返っていました。
でも、お骨をベッドへ持っていくわけにはいかないので、
ただドアを開けて「はいはい、もうねんねしようね~」と言いながら
二階へ上がりました(あ、私は正気ですのでご心配なく)。
人間も亡くなってしばらくは家にいるそうですから、
チロもきっと普段どおりにしていたのでしょう。

_IGP1519.jpg

_IGP1507.jpg
初七日には肉まんをお供えしました。
生きているうちに、
一度でいいから一個まるまる食べさせてやりたかったなあ(でもタマネギ入ってるし…)

さすがに今はもう、一日中チロのことを考えているわけではありません。
仕事中や人と話している時は忘れられます。
だからこそ、ふとした拍子に「ああ、もういないんだ」と気づくたび、
なんともいえない喪失感に一瞬、愕然とします。
もう二度とあのふわふわした体を抱きしめられないのだと思うと、
たまらなく淋しくなります。
あの温かく柔らかな感触は、一生忘れることはないでしょう。

_IGP1537.jpg

チロが虹の橋で待っている。
そう思うと、私は自分が死ぬのが少し怖くなくなりました。
まだまだ先だけど(たぶん)、
チロ、私が迎えに行くまで先輩ワンコさん達と仲良く遊びながら待っててね。
そして無事に再会できたら、また一緒に楽しく暮らそう。
その時は肉まんをいっぱい持っていくからね。

長い話にお付き合い頂き、どうもありがとうございました。


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一夜明けて……

*すみません、別ウィンドウで開く方法がわからなかったので、
 記事中に遺体の写真を載せています。
 まるで眠っているだけのように見えますが、
 ご不快に思われる方は、どうぞお読みにならないで下さい。


7月4日の朝、チロを動物霊園へ運びました。
私達は初めてのことで何をどうしていいかわかりませんでしたが、
スタッフの方々がてきぱきと進めて下さいました。

_IGP1361.jpg

葬儀が始まり、お坊さんの読経のあいだ、
私はずっとチロの写真を見ていました。
写真を持ってきて下さいと言われて持参したのは、
最高にリラックスしている顔の一枚です。

_IGP1356.jpg

ところが途中から、写真の中のボヘーッとしたチロの顔に
お坊さんが鳴らす「チーン」という鈴の音が重なるのが可笑しくて可笑しくて、
ボロボロ泣きながらも必死で笑いをこらえていました。
おそらくヘンな精神状態だったのでしょう。
(あとで聞いたら、夫も思わず笑いそうになっていたらしいです)

_IGP1368.jpg

チロはたくさんの花に埋もれて、まるでただ眠っているかのようでした。
体はまだシャンプーの香りがして、
ああ、逝く前にきれいにしてやれて良かった、と改めて思いました。
チロ自身はシャンプー嫌いでしたので、
単なる飼い主の自己満足ではありますが。

_IGP1370.jpg

棺の中にはたくさんのオヤツと三人で撮った写真、
それに私が編んだ貧乏くさいセーターを入れました。
天国で他のワンコさんたちに「や~い、田舎の子~」とからかわれたらゴメンよ、チロ……。

すみません、またここで挫けたので、次回へ続きます………(長いよ!)。


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お別れの日

*すみません、別ウィンドウで開く方法がわからなかったので、
 記事中に遺体の写真を載せています。
 まるで眠っているだけのように見えますが、
 ご不快に思われる方は、どうぞお読みにならないで下さい。

 
ずいぶん間が空いてしまいました。
その間、たくさんの方がご自身のブログでチロのことを取り上げて下さいました。
本当にありがとうございます。
こんなにもみなさんに想って頂けて、チロは最高の幸せ犬です。

あの日、チロが帰宅してから心臓が止まるまでのことを詳しく書こうと思ったのですが、
そこだけで短編小説並みの長さになってしまいそうなので、やめておきます。
思い出すと感情がそのときに戻ってしまいそうですし。

7月3日。
チロは昼頃に病院から家に帰ってきて、
入院中に汚れた体をきれいにしてもらって、
水と流動食を少しだけ飲んだあと、
午後4時過ぎに呼吸をやめました。

突然のことに私はパニック状態になり、
代わりに夫が主治医に電話しましたが緊急手術中で対応できず、
家から徒歩2分のところにある新しい動物病院へ駆け込みました。
すぐに蘇生を試みてくれましたが、チロは戻ってきませんでした。
ピーッという音と共に、
生体情報モニタ(でしたっけ)の数値がゼロになっている光景を見て、
「ああ、ドラマみたいだなあ」と思ったのを覚えています。
それでもまだ心臓マッサージを続けてくれていた看護師さんに、
「もういいです、ありがとうございました」と言いました。
シャンプーの香りを漂わせながら、チロは本当に逝ってしまいました。

帰宅して、これまた家から徒歩数分のところにある動物霊園に電話して、
翌日の葬儀の予約をしました。
かなり暑い日だったので、
それまで霊園内にある霊安室にチロを置いてもらえるようにお願いもしました。
でも、いざ玄関までチロを運んだとき、夫と私の足が止まってしまいました。
「やっぱり今夜はうちで寝かせてやろう」
それから大急ぎで保冷剤と花を買いに行きました。

_IGP1325.jpg

ちょうどその日、今後も続くであろうチロの夜鳴きと徘徊につきあうため、
一階でも寝られるようにと買ったマットレスが届いたところでした。
室温が低い状態に保っておくために、
その夜は一階で冷房をガンガンにかけて、
私がそのマットレスでチロのそばで寝ることにしました
(夫は冷房の部屋で寝ると必ず風邪を引いてしまうので)。
寝る前に夫が「夜中にチロが鳴き出したらどうする~?」
と真っ赤な目をしたまま冗談めかして言いましたが、
そんな素敵なことは残念ながら起こりませんでした。

すみません、ここまで書いて、ちょっと涙腺が限界です。
続きはまた次回に……。

*とりあえず続きを書き上げるまで、
申し訳ありませんがコメント欄は閉じさせて頂きます。


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プロフィール

さと

Author:さと
犬の名前:チロ
年齢(推定):15歳♀
出身:不明
持病:白内障、腎不全、肝不全、心不全
彼氏:あり
座右の銘:石橋は叩いて渡れ
嫌いな言葉:天真爛漫
夢:肉まんを一個丸ごと食べること

2011年7月3日永眠

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